AnZ ESSAY ー小林 正人ー
2015年8月
●「人の一生は3万日」と言われています。そう考えると、私は半分以上を生きたことになり、生き方というものへの向かい方や見方もすこし変わってくるようです。
●人が一生に出会う(なんらかの接点を持つ)人の数は3万人と言われています。その中で、近い関係(学校、職場、近所など)が3千人。さらにそのうちで親しく会話をする人は3百人程度。個々に差はありますがおしなべて、です。
●私が生きてきた約1万5千日の間に、同じく半分の1万5千人に会ったとします。この出会いは、世界の人口を70億として、47万分の1の確率です。近い関係は470万分の一。親しく会話という段階になると、4700万分の1。出会いはいずれも奇跡ですが、今という今を共に「分かち合う」人ともなれば奇跡の中の奇跡、一大事です。
●さて、人生に越えなければならない山はいくつあるのでしょう。ひとつ越えると、しばらくは平地が続くようですが、必ず次の山に差し掛かります。迂回してもすぐに新しい山が待っています。それが人生と言えるくらいに。
●この原稿を書いている今週末、私達は社員研修で富士山を登る予定です。登山経験もほとんどないみんなですが、奇跡中の奇跡の仲間として、共に頂を目指します。
●頂上に着いたら、私は娘二人に葉書を投函しようと思います。やりたい事は何にでもチャレンジすればいい。失敗してもいい。くじけてもいい。またチャレンジすればいい。
●生きているという、その奇跡の中に、なにひとつも無駄な出会いがあるはずはないのですから。